岩井 正和
過去に経験したやりがいが忘れられず、40代で再び葬儀業の道へ
ーー岩井さんは、天光社に入社される前にも葬儀業のご経験があると伺っています。
岩井:実家が石材店だったこともあり、別の会社ですが社会人としてのキャリアは石材会社からスタートしました。そこで働く中で、業界的に関わることも多かった葬儀業に奥深さを感じ、天光社とは別の葬儀会社に転職したんです。
ーーなるほど、奥深さですか……!
岩井:そうですね。ご遺族様に満足いただけるご葬儀を追求しようとすると、正解も終わりもない。自分が一生懸命動いた分だけ、ご遺族様から感謝の気持ちが返ってくるのが魅力的だなと。
ーー葬儀業でのお仕事にやりがいを感じられていたように思いますが、その後業界から離れられたそうですね。
岩井:確かにやりがいのある仕事でしたが、その反面プレッシャーもすごく大きかったんです。当時は若かったこともあり、心がしんどくなってしまったんですよね。それで葬儀業から一度離れて、タクシードライバーや飲食店での仕事を経験しました。
ーーなるほど。別業界で働く中で、また葬儀業に戻ろうと思ったきっかけは何だったんでしょうか。
岩井:プライベートでの大きなライフイベントがきっかけで「自分が本当にやりたいことって何だろう」と改めて考えてみたんです。そのときに思い浮かんだのが葬儀業だった。一度は離れた業界でしたが、プレッシャーと引き換えに返ってくる喜びや達成感が自分の中に記憶として色濃く残っていたんでしょうね。「もう一回あのときのような経験がしたい」と強く思って、葬儀業に戻る決意をしました。
ーー当時の原体験がずっと残っていたわけですね。そして、数ある葬儀社の中から天光社をお選びになったと。
岩井:はい。以前務めていた葬儀会社の先輩が天光社で働いていましたし、自宅もたまたま近かったので、これも何かのご縁だと思って。仕事が休みの日、朝一番にホームページを見て電話をしたのを覚えています。「天光社」という社名の響きにもセンスを感じましたね(笑)。
ご遺族様の満足した表情を見るのが何よりの喜び
ーー天光社に入社されてもうすぐ6年を迎えられるということですが、仕事のやりがいについてはいかがでしょうか。
岩井:現在はご葬儀の運営に関わる一連の流れを担当する「葬祭ディレクター」として働いています。どんな仕事でもお客様からお礼の言葉をもらうことはあると思いますが、ご葬儀の後にご遺族様からいただく「ありがとう」は重みが違いますね。
いくら良いご葬儀になったとしても、終わった瞬間からご遺族様がすぐに元気になるということはないんです。ご葬儀から何年か経ってから「あのときは良いお別れができたな」とご遺族様に思ってもらえるように、仕事に向き合っているつもりです。
ーー天光社だからこそ実現できるご葬儀もあるんですよね。
岩井:もちろんです。天光社は家族葬にこだわっています。ご遺族様に寄り添い、満足いただけるご葬儀にしたいという想いがすごく強い会社だと感じますね。 それと天光社では、ひとつのご葬儀に関わるすべての業務を1人の葬祭ディレクターが担当するんです。なので、単に式典の仕切りだけをすれば良いというわけではありません。やることが多くて大変ですが、いろんな角度から物事が見られますし、学ぶことは大きいですね。
ーーすべての業務を担当されるからこそ、ご遺族の方々と実際にお話する機会も多いのではないでしょうか。
岩井:そうですね。ご遺族様とのコミュニケーションでは、さまざまな想いやご希望を徹底的に聞くようにしているんです。葬祭ディレクターが、自分のやりやすいように誘導するなんてことがあっては絶対にダメ。ご遺族様が話をしてくれた内容が「どういったご葬儀を実現したいのか」という想いの原点になるわけだから、相手の言いたいことを理解しながら聞くという傾聴力がすごく大事になってきます。
……とはわかっていても、これが実際にやろうとすると結構難しい。でも、天光社の社員は、みんなしっかり出来ているんですよね。社員全員が「ご遺族様の想いを大事にしよう」という意識を持っている。天光社に入社して感銘を受けたことの1つです。
ーーご自身が考える「良いご葬儀」が、ご遺族様にとって必ずしも正解ではないということなんですね。
岩井:大切な方を亡くされたばかりのご遺族様のために、自分に何が出来るのかってすごく考えるんです。それは何も言わずに隣に座っていることだったり、空調や音楽の大きさを調整することだったり、ご遺族様によって全部違う。 最後のお見送りをするご遺族様の表情や後ろ姿を見て、満足のいくお別れが出来ただろうか?自分にできることを出し切れただろうか?といつも考えています。葬儀後にお客様から「ありがとう」の一言を頂けた時、達成感を感じ、これがやりがいなんだと思っています。
豊富な人生経験を活かせる葬祭ディレクターの仕事
ーー岩井さんは40代半ばで天光社に入社されていますよね。いろいろな職場を経験されてきたと思いますが、今の職場の働きやすさはいかがでしょうか。
岩井:会社全体がすごく暖かい雰囲気ですし、社員がみんな紳士です(笑)。役職名でなく「さん付け」で呼び合うところも気に入っています。役職が上の人間が偉そうにふんぞり返っている……なんてことは一切ありません。結構すごいことですよね。年齢は気にせず働けていますよ。
入社した年齢がマイナスに作用することはないけれど、プラスになることはあります。人生経験を積んで入社したからこそ、ご遺族様の気持ちを理解できることもある。良いことはもちろん、悪いことや失敗もいろいろと経験してきましたから(笑)。そういう経験があるから人を思いやれるっていうこともあるんじゃないかな。長く培った経験は、無駄にならないんです。
ーー豊富な人生経験を役立てることができるのが葬祭ディレクターという仕事なんですね。
岩井:そう思います。葬祭業の経験がなくても、私くらいの年代でも、「誰かの役に立ちたい」という想いが一番大事なんです。足りない知識やノウハウは入社してから身に付けられるし、社員の仲間も助けてくれる。 しっかりとご遺族様に向き合っていれば、絶対に感謝される瞬間があるんですよ、涙が出るほど嬉しい瞬間が。そのとき、一歩成長した自分に気づけると思います。諦めずに、真摯に寄り添うこと。そこに年齢や性別は関係ないんです。歳を重ねてもこんな経験ができることを、本当に嬉しく思いますね。
これからもご遺族の気持ちに寄り添ったご葬儀を提供していきたい
ーー岩井さんがこれからチャレンジしていきたいことを教えてください。
岩井:ご遺族に対する寄り添い方など、天光社に入ってから多くのことを学ばせてもらいました。「葬儀業はただの商いではない」というのもひとつの気づきでした。流れ作業ではない。一つひとつの葬儀に故人様の人生が映し出されるからこそ、単なる「商売」では終わらないんです。成長させてもらった分を会社に還元していきたいというのが今の率直な気持ちです。
ーー具体的な目標はあるのでしょうか。
実は、あえて目標は持たないようにしてるんです。目標を決めた瞬間、それに捉われてしまう気がして。「目標がこうだから」ではなく、ご遺族様の言葉に耳を傾ける中で湧き上がってきた気持ちを大事にしていきたいですね。
ーー最後に、求職者の方にメッセージをお願いします!
岩井:「葬儀業で働くには特殊な知識やスキルが必要なんじゃないか」と思う方もいるでしょうし、なかなか門を叩きにくい業界なのかもしれません。ですが天光社が一番大事にしているのは、「ご遺族様の想いを形にしたい」という熱い想いを持っていること。
極論、技術なんてなくてもいい。大事なのは優しさじゃないでしょうか。人として誰かを思いやったり、寄り添ったり。そんな「思いやり」さえあればいいんです。まずは気軽にお話を聞きにきていただけたらと思います。